スペックをストーリーにする
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商品であれサービスであれ、
まずは、自分に関係あると感じてもらわないと、
コミュニケーションがなにもはじまらない。
オタクな人はスペックだけで豊かな会話ができる。
スペックから自分なりのストーリーをどんどん紡いでいる。
固有名詞やジャーゴン(専門用語)だらけの、
興味ない人からは意味不明な会話。
彼女、彼らに必要なのはトピックになるスペック!
スペックをオタクじゃない、その世界の住人でない人に、
感じてもらう。自分に関係していることだと想起してもらうために、
そのスペックが、
あなたをどんな風に変えるのか?
生活はどうなるのか?
どんな意味を持つのか?
そんなストーリーを山ほど考える。
同時に誰もがなにかのオタクである時代なのだから、
スペックに魅力的なコトバがないか探す。
すべてをわかりやすく置き換えるのではなくて、
強いコトバは、そのまま残す。といっても
一酸化二水素(ジハイドロジェン・モノオキサイド)※1や
『ジンクピリチオン効果※2』by清水義範ではダメだけど。
そこからA4一枚のプレスリリースを書いてみる。
目指すのは、
興味なかった人が「おぉ」と思うストーリーに、
オタクの人に刺さるフレーズの合体。
わかりやすくしすぎると、通な人、愛の濃い人から無視されて、
せっかくの情報発信力のチャンスがつかめない。
コミュニケーションを考えるときは、
まずは、こんな作業からスタートしています。
※1 ただの水のこと
※2 うまくジャーゴン(専門用語)を取り入れると、説明しなくても、直感的に『なんだか、すごそうだ』と伝わることもある。それを作家清水義範氏はジンクピリチオン効果と定義したのだが、コトバの背景に魅力的なストーリーがちゃんとあるならば有効だと思う。
ジンクピリチオン効果は、1970年にデビューした「フケかゆみを止めるシャンプー」メリットが、強いブランドに育った大きな要因だと思う。しかも、環境ホルモン説などが出ると組成を変更し、家族シャンプー、弱酸性を打ち出すなど、40年を超えるロングセラーはブランドとしてとても参考になるのではないかと思う。